お知らせ・セミナー情報

HOME > お知らせ・セミナー情報 > 【情報】 『2015 在宅医療は今・・・』 

2015.08.01

【情報】 『2015 在宅医療は今・・・』 

先の診療報酬改定により在宅医療への評価が一部大幅な引き下げが行われましたが、地域包括ケアシステムでは、在宅療養支援診療所が地域完結型医療ネットワークを推進する大切なポジションにいることは間違いありません。

全国の約一割にあたる1万4千施設が在宅療養支援診療所の届け出を行っていますが、実働しているのはその半数程度といわれています。24時間対応や外来との関係、介護保険事業者や病院との連携等がネックとなり、思うように在宅医療への参加が進んでいない実情も伺えます。

今回は、早くから在宅医療に取り組まれてこられた事例を紹介し、今後在宅医療への参加や届出をお考えの先生方にとってお役に立てれば幸いです。


『外来、入院、訪問の3つで切れ目のない医療を提供』
~医療法人実幸会いらはら診療所(千葉県松戸市)
 医療法人社団実幸会の苛原理事長は1994年に整形外科「いらはら診療所」を開設。翌年在宅医療を開始、1997年には有床診療所を新設されました。
現在では、訪問診療、外来、入院の3つの診療形態で地域に切れ目のない医療を提供されています。これは理事長の3つの診療を同時に遂行しなければ「プライマリ・ケアを十分に提供できない」というお考えからの様です。入院は19床、外来は1日200人、在宅患者は約350人で理事長は外来6コマ(半日単位)、在宅を4コマ担当されています。
 
●「意外におもしろい在宅医療」
「『動けなくなったので往診してほしい』との依頼があり、行ってみたら骨折していて、病院を紹介しようとしたが、『病院には行きたくない、ここで診てほしい』と頼まれた」のがきっかけで、「やってみたら意外に面白くて」とのこと。当時、整形外科で往診する医師はいなかったので、依頼がくるようになり、次々と患者が増えていったそうです。
 
「やってみたら意外に面白くて」というのは、「その人の生活の中に深く入り込めて、医師としての本来の医療に近いところもあり、生活を支える医療に興味がある人にとっては、とても面白い診療提供の仕方である」と思われた様です。
看取りもするし、認知症も診るし、いろいろな疾患に接することができるので、「一番好きな診療スタイル」になっています。
 
●「在宅医療の主役は訪問看護」
いらはら診療所は夜間に年間482回の電話を受けています。
 (夜間電話の数と対応:2011年7月~2012年6月)
 
 1年計482回(月40回)
   電話対応のみ  360回(月30回)
   訪問看護    57回(月 5回)
   医師往診    38回(月 3回)
   看取り     27回(月 2回)
 
 ファーストコールは当直の看護師が、看取りを含むセカンドコールは医師が対応しています。以上のように、訪問看護師は在宅医療の前線で主役の動きを行っています。いらはら診療所は10人の訪問看護師を抱え、独立の訪問看護ステーションにも4人の看護師とPT、ケアマネージャーを配置しており、外部の訪問看護ステーション10カ所にも指示書を出しています。
 
医療法人としての実幸会は外来、病棟、在宅(訪問看護、栄養指導など)のほか、外来リハビリ、通所リハ、訪問看護ステーション、居宅介護支援、通所介護(2カ所)の計9つの事業部門を持ち、ほかに「生活介護サービス会社」の下でヘルパーステーションやグループホームなど17カ所の事業所も運営されています。
 
(公益社団法人日本医業経営コンサルタント協会 機関誌『JAHMC』7月号から抜粋)
 
 出典元の『JAHMC』7月号では、上記診療所の他に医療法人南星会(神奈川県藤沢市)の『内科以外の専門医も参加 在宅医療専門の南星会の強み』と一般社団法人富田林医師会(大阪府富田林市)の『「機能強化型」創設を契機に構築 医師会主導の「地域完結型」在宅医療ネットワーク』も掲載されています。
 
お問合せは
株式会社未来図コーポレーション 犬童まで(inudou@miraizu.co.jp
 

お知らせ・セミナー情報一覧へ

お知らせ・セミナー情報
お知らせ・セミナー情報一覧